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トラサポ通信

トラサポ通信(運輸のミカタVer.):2024年2月号~トラックGメン取組結果公表&ドライバー年間教育12項目⑩交通事故に関わる運転者の生理的及び心理的要因並びにこれらへの対処方法~

タイトル

 

運輸のミカタとトラサポでは、毎月「気になるニュース」と「ドライバー教育道場」と題して、運送業界を取り巻く現状とドライバーの年間教育に役立つ情報を発信していきます。

今月の記事はこちら(運輸のミカタVer.は大幅な加筆修正を行った完全版です。)

気になるニュース

1月26日トラックGメンによる「集中監視月間」(昨年11,12月)の取組結果が発表され、貨物自動車運送事業法に基づく初の「勧告」が実施されました。
(参考)国土交通省プレスリリース:令和6年1月26日

国土交通省プレスリリース令和6年1月26日

国土交通省プレスリリース_令和6年1月26日

 

 

悪質な荷主や元請事業者等に対しては「要請」164件(荷主82 件・元請事業者77 件・その他5件)及び「働きかけ」47件(荷主26 件・元請事業者19 件・その他2 件)を実施し、違反原因行為の早急な是正を促しました。

 

さらに、既に「要請」を実施した荷主等のうち、依然として違反原因行為に係る情報が相当数寄せられた者(荷主1社、元請事業者1社)については、違反原因行為をしないよう「勧告」し、その旨を「公表」しました。

国土交通省プレスリリース令和6年1月26日別紙1

件数が急増し、初の勧告も

 

 

対象業者は製紙大手の王子ホールディングスの子会社である『王子マテリア株式会社』と、宅配大手の『ヤマト運輸株式会社』です。
王子マテリアはトラックからの荷物の積み降ろしの順番(いわゆる「荷待ち」)を長時間にわたって待機するよう要求し、ヤマト運輸は、長時間の荷待ちに加え、過積載運行の指示、契約に含まれない附帯業務の強要やその他の無理な運送依頼を繰り返したにもかかわらず、運賃・料金の不当な据え置きを行っていたとのことです。

国土交通省プレスリリース令和6年1月26日別紙1

違反原因行為は多岐にわたる

 

長時間の荷待ちはドライバーの拘束時間の長期化の原因であり、2024年問題で荷主と運送会社が一体となって短縮に取り組むべき最重要課題です。これを減らす努力をすべき荷主側が長時間・長期間にわたって荷待ちをさせていたのは由々しき事態ですね。

ヤマト運輸の違反原因行為の内容も悪質です。
過積載運行は車両や道路に与えるダメージが大きいだけでなく、ブレーキが効きにくくなったり、遠心力が大きくなるのでカーブでの転倒、重心が高くなることで横風による転倒等、様々な危険をはらんだとても危ない運行です。これを「たくさん積んで稼ぎたい」という運送会社側の原因でなく、荷主側がさせていたというのだから驚きです。実際に転倒事故等が起きたらどうするつもりだったのでしょうか。
運賃・料金の据え置きも、近年の物価上昇や燃料費や人件費の高騰を鑑みれば、対応すべきなのが荷主の役割であるところ、自分たちが大企業という立場を利用した悪質なものと言わざるを得ません。ここは下請法や独占禁止法も関連してくる部分ですので、中小企業庁や公正取引委員会にもしっかりとアクションを起こしてもらいたいところです。

この2社の違反内容は悪質なものだからこその公表でしたが、私が先日参加した中小企業庁と公正取引委員会が共催のセミナーでは、荷主や元請け事業者がとても関心を持っていたのがとても印象的でした。
トラックGメンの効果は未知数ですが、2024年は業界全体の意識変革の年になるでしょう。

 

ドライバー教育道場

運送事業者が行わなければならない年間12項目の教育内容を、毎月少しずつ掲載していきます。
今月は「交通事故に関わる運転者の生理的及び心理的要因並びにこれらへの対処方法」についてです。

運送会社の常時選任運転手の皆さんは、紛れもなく自他共に認めるプロドライバーです。これは異議が出ないはずです。
そのため、事故を起こすことは全く無いと思いますが、とは言えプロドライバーも人間です。毎日心身ともに万全な人ばかりではないでしょう。むしろ日々の長時間勤務によって疲れが溜まっていたり睡眠不足の方も多いのではないでしょうか。プライベートでの悩み事や人間関係が原因のストレスもあるでしょう。

以下は、そんなプライベートでの悩み事による心理的ストレスを抱えたトラックドライバーが起こしてしまった、追突死亡事故の調査結果を国土交通省が公表したものです。
(参考)事業用自動車事故調査委員会の調査報告書の公表について

重大事故調査報告概要

家庭の事情による心理的ストレスによる前方不注意が事故の要因だった

 

概要には「家庭の事情による心理的ストレス」とありますが、詳細版を読むと、どうやら離婚協議中であったようで、自宅(持ち家)をどうするか等で悩んでいたとか。

考え事をしているとその分運転に対する集中力が低下するのは火を見るよりも明らかで、前方不注意となっていたのは言うまでもありません。
寝不足では無かったということですが、睡眠の質も落ちていたことでしょう。
また、考え事をしているときは運転姿勢を意識することが無いでしょうから、姿勢も悪いまま長時間運転していたことと思います。
悪い姿勢を続けていたら疲労がたまります。夜間で見えにくいなかでの走行や車線変更や追い越しは緊張感を伴うため精神的疲労も溜まります。
「運転」という作業をするための『認知・判断・操作』はどれも脳が正しく働き指令を出すことが不可欠です。そのためには睡眠と糖分が必須ですね。
どんなに忙しくても急いでいても、疲れを感じていないとしても、予定通りもしくは早め早めに休憩休息を取ること、食事をとることがとても大切です。

 

睡眠も食事も運動も、すべては安全安心な運行のためですね。

 

本日もご安全に!

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